奄美に伝承する染めの技を現代に受け継ぐ金井工芸。11月28日よりBaBaBaで始まる展覧会で、彼らが見せるものとは。
奄美群島の伝統工芸である伝統の大島紬の染めを長年担ってきた染色工房、金井工芸は、いまや伝統の世界に留まることなく、独自の実験を重ねながら多様なデザイナー、クリエイターと協業している。
金井工芸の色は、草木、水、菌、土など、すぐそばにある豊かな自然のエレメンツの力を借りながら、そこに人の知恵と技を複雑に重ね合わせ、独自の表現を創り出していく。金井工芸がフォーカスするのは、形を持たない色がどのように生まれ、対象に映すことでどのような表現が成立するのかというプロセス。単なる自然や伝統へと畏敬の念や完成品としての美しさだけでなく、そのすべての過程に介在するコト/モノ/ヒトの一連の流れが金井工芸の色のなかに存在しており、一つでもその要素が欠ければ、まったく違うものづくりの形になってくる。
本展では、金井工芸の金井志人がこれまでに手がけてきた制作物や実験内容を紹介しながら、その思考の組み立てやものづくりのプロセスを紹介。自然と呼応しながら制作を行う奄美大島の工房を再現したかのような「金井工芸 分室」がBaBaBaに誕生する。また、展示に合わせ、泥染めのワークショップや、持ち込みで染めをオーダーするサービス、奄美の本工房との中継など、さまざまなイベントも開催。普段は表に出ない金井工芸の全貌を明らかにしていく。
「金井工芸 分室」
会期=2021年11月28日[日]~12月12日[日]火休
時間=12時~19時(土日祝11時~18時)
会場=BaBaBa (東京都新宿区下落合2-5-5-1F)
企画=金井志人 / 飯田将平 / 大脇千加子
出展協力=WONDER FULL LIFE / ミロコマチコ / LIGHT YEARS /
TIMBER CREW / KITTANAI / ON AIR / ONE KILN
展示構成=ido