BaBaBa Summer Market

2022.08.19-08.21
BaBaBaのウェブジャーナルの記事に取り上げた各方面のクリエイター。その実際の作品やプロダクトを高田馬場のスペースで期間限定のマーケットスタイルで紹介する「BaBaBa Market」。

8月第3週の週末、3日間を使った「BaBaBa Summer Market」には、総勢10組が参加。デザイナーの鈴木元は、食器と同じ素材を使った新作「Table Planter」などを展示。大阪を拠点に活躍する吉行良平は、ゆったりとした深みのあるカレー皿「d plate」のほか、自身のレーベル「Oy」のプロダクトを各種紹介した。

木工作家の鰤岡力也は、工房で製作したスタイリッシュなスツールとテーブルを、岡山のバッグブランド、BILAREは、丈夫な帆布をつかった定番の丸型トートシリーズを各自販売。

写真家の中川正子は、新作の写真集『An Ordinary Day』の発表に合わせ、オリジナルプリントも展示。刺繍アーティストのNutelは、丁寧に一つひとつ手で細かな刺繍を施した立体&平面作品で空間を彩った。

今年2月に開催した第一回目のマーケットで人気を博したTILE KIOSKと星佐和子は、新たにコレクションを追加して参加。そして、押し寿司のfufufuと、フラワーベースと生花のコラボレーションを楽しむLANDも加わり、

参加作家
吉行良平
Nutel 
中川正子
星佐和子
TILE KIOSK
鰤岡力也
鈴木元
BAILER
fuufuufuu
LAND

3日かぎりの、サマーマーケット。
―BaBaBa Market

大好評だった今年2月のBaBaBa Market。さらに新たなメンバーを加え、盛りだくさんのコンテンツで、8月19、 20、21日の3日間、再びBaBaBaで開催します。

2回目を迎える「BaBaBa Market」は、BaBaBaが運営する高田馬場のリアルスペースとウェブマガジンをオルタナティブにつなぐイベントとして、ジャーナルに登場したさまざまなクリエイターの作品をマーケット形式で紹介していく。

開催は、8月19日~21日の3日間。新たなメンバーも加わり、全10組が参加し、夏真っ只中の週末のBaBaBaが、賑やかなマーケットとしてオープンする。

● 吉行良平
大阪を拠点の活躍するプロダクトデザイナー。実験的なアプローチから生まれたユニークな作品ほか、オリジナルブランド「Oy」の商品も。

● Nutel
エッチングで描いたような独特のラインは、すべてミシン刺繍によるもの。独創的な造形の額装や動物をモチーフにした立体作品も展示販売。

● 中川正子
何気ない日常風景に眠る美しい光の世界を、ファインダーを越しに掬い取る写真家、中川正子。今回はオリジナルプリントほか、ポストカードやTシャツなどを展示販売する。

● 星佐和子
フィンランドで活躍するテキスタイルデザイナー、星佐和子のオリジナル原画を展示。そのほかテキスタイルや雑貨も紹介する。

TILE KIOSK
日本有数のタイルの産地、多治見一帯で作られたユニークなフォルムのタイルを、一枚から販売。

● 鰤岡力也
大阪を拠点の活躍するプロダクトデザイナー。実験的なアプローチから生まれたユニークな作品ほか、オリジナルブラ木工作家、鰤岡力也がデザイン、製作したスツールやテーブルを展示。受注販売する。

● 鈴木元
物事の真髄を極めた、無垢なデザインを手がける鈴木元の作品から、錯視効果のあるフラワーベース「OBLIQUE」ほかを紹介。

● BAILER
岡山でアップサイクルなものづくりを目指す、BAILER(ベイラー)。代表的な円柱形バッグを各種取り揃える。

● fuufuufuu
テキスタイルデザイナーとしての経験を生かし、木村文香が手がける見た目にも美しいグラフィカルな押し寿司を販売。

● LAND(生花)
繊細で独創的な色合わせが話題のフラワーアーティスト、川村あこがアレンジした生花を販売。彼女セレクトのフラワーベースも揃う。

  • Text: Hisashi Ikai

BaBaBa Market Vol. 2

2022819日(金)21日(日)

1118

BaBaBa

東京都新宿区下落合2-5-15-1F

TEL. 03-6363-6803

オンラインとオフラインのあいだにあるもの。
BaBaBa Market

2月26日~27日に開催した「BaBaBa Market」。これまでウェブジャーナルで紹介したクリエイターの作品を一堂に集め、オンサイトで紹介するという試みで見えてきた「オン/オフの共存の可能性」とは。

 高田馬場にあるケーススタディスタジオと連動しながらも、一方で独立したメディアとしてBaBaBaウェブジャーナルでは独自に多様なタイプのクリエイターを取材してきた。春の気配を感じるうららかな週末に開催した「BaBaBa Market」には、これまでウェブジャーナルで紹介した7組の作品が集結した。

見慣れたモノのフォルムを抽象的に切り取りながら、木でさまざまなオブジェをつくる西本良太は、代表作であるアイスキャンディーやリンゴのほか、ダルマやクリスマスツリーを展示。ポップさのなかにオリジナル愛嬌を感じさせる有機的なフォルムの木製パーツを内部に埋め込んだ磁石で接続するオブジェと手掛ける嘉手納重広の作品は、その絶妙なバランスと自由な動きに人々の視線が集まる。

独特のタッチで幻想的な世界を描き出すフィンランド在住のテキスタイルデザイナーの星佐和子は、人気のモチーフをポストカードや手鏡といった身近なアイテムに写したプロダクトを展開。アーティストの飯川雄大は、人気のキャラクター「猫の小林さん」が描かれたバッジやステッカーが話題に。過去の展覧会用につくられた小作品は展示直後に売約済となる人気ぶりだった。

香りのアーティスト和泉侃は、パーソナルケアブランド「SOJYU」のほか、「wa/ter」のインセンスなどを紹介。さらにタイルの一大産地、岐阜県多治見で生産したタイルを一枚から販売するプロジェクト、TILE KIOSKには、著名デザイナーが手がけたタイルも並ぶ。タイルを単体で見ると発想も豊かになるようで、コースターやペン立ての代わりに使いたいと意見も聞こえた。

そして、クヌギの葉を折った作品「ORIHA」を展開するアーティスト、渡邊義紘。最近発刊したばかりの作品集とともに、ORIHAの作品20点を展示。作品が醸し出す豊かな表情と圧倒的な創作力に子供から大人までが釘付けになっていた。押し寿司のfuu fuu fuuと、生花のLANDも特別出展し、彩りを添えてくれた。

会場に2日間立って感じたこと。これまでジャーナルですべての作家に取材してきただけに、作品解説はお手のものと思っていたが、来場者が繰り出す率直な意見に驚いたり、戸惑ったりすることも。改めて疑問に感じ、作家にもう一度聞いてみなければなんてことも出てくる。

オンラインの情報は即効性があり、自由に出し入れしたり、入れ替えができて便利だが、対象者の反応が見えづらく、一方的な情報提示にもなりかねない。一方で、オフラインは、直接の交流で深い認識を生み出す一方、時間や場所の制約を受けるため、物事の順序やバランスを慎重に考える必要がある。

オンライン/オフライン両者のメリット、デメリットを把握した上で、互いの特性を生かしつつ、正しい温度感とタイミングで情報を作り、届ける。BaBaBaの活動はそんな可能性を秘めているのではないかと、改めて感じた2日間だった。

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