Exhibition Vol.01
Dear Takamizawa House

2021年5月22日からスタートする第17回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展(以下VBA)。門脇耕三がキュレーションを務めるVBA日本館展示(主催:国際交流基金)では、高度なデータ解析と日本の現代建築&施工技術により、解体された木造民家から新たな建築の可能性を探り出している。本展「Dear Takamizawa House」では、そのモチーフとなった高見澤邸を2つのフェーズで独自の視点から切り取っていく。

Phase 01.
Eyes of Jan Vranovský

VBA日本館展示チームに同行する、高見澤邸が解体されていく様子をカメラに収めていった写真家/建築家のヤン・ヴラノブセキ。役割を終えた普通の日本家屋に、ヴラノブセキはなにものにも変えがたい美しさと情感を感じながら、シャッターを切っていた。3代の家族が暮らした日常の名残りが切り取られた、ヤン・ヴラノフブセキの写真には、建築プロジェクトの記録写真の領域を超えた、新たな美の世界が広がる。

Phase 02.
Models_Work in Progress

新型コロナの流行を受け、現地への渡航を取りやめた日本館チームは、日本館展示の施工監理を特別な形で遠隔から行うこととなった。施工担当のTANKが東京で仕上げていくモックアップを、オンラインでイタリアとつなぎ、現地担当者に指示。最新のネットワーキングがどこまで建築をサポートできるのかを同時に検証していく。BaBaBaの会場では、5名のVBA設計担当建築家(長坂常、岩瀬諒子、木内俊克、砂山太一、元木大輔)による提案を受け、TANKが製作したモックアップを展示。日本館の設営と同時進行するため、展示物は毎週追加されていく。

ヤン・ヴラノブセキ[Jan Vranovský]

1986年チェコ生まれ。プラハのカレル大学で日本学、リベレツ工科大学で建築学を学んだ後、2014年に来日。東京大学大学院建築学専攻で小渕祐介研究室に所属する。2019年自身のスタジオ、VVAAを設立。

https://www.vvaa-studio.com

ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展2021日本館展示

「ふるまいの連鎖:エレメントの軌跡」と題し、無名の昭和住宅を解体。建材をイタリアに運び、ビエンナーレ会期中に遠隔でイタリアの職人に施工方法を伝達しながら、別の建物として建て替えるプロジェクト。参加建築家に、長坂常、岩瀬諒子、木内俊克、砂山太一、元木大輔。キュレーションを門脇耕三が務める。

www.vba2020.jp

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