一方で、今年で10周年を迎えるKarimoku New Standardのコレクションを箱の外に展示。すべての作品が、昨年登場した新色、グレインパウダーホワイトに統一されているのも印象的だ。 このように箱の中と外で世界を分けたのは、Karimoku New Standardとそれ以外のブランドという区分けとともに、頭のなかに詰まったアイデアを外に取り出して新たな視点を与えてみるというコンセプトも隠されているようだ。
— RING RING Bob Foundation設立後、オフィシャルで発表した初のコレクション。コミュニケーションをテーマに2004年にスウェーデンで開催された「Tokyo Style in Stokholm」に参加に向けて、彼らが描いたのは、今では少し懐かしいぐるぐると巻かれた電話機のコード。複雑かつ自由に躍動するラインが、テキスタイルデザインとして展開した時にパターンの継ぎ目を曖昧にし、永遠につながる世界を見事に表現している。
— Mini 英国車、MINIの60周年記念イベントのアートディレクションを担当していた際に、プロモーションとして手がけたコラボレーションワーク。サインペインターのLetterboy、イラストレーターのJerry Ukaiと協働し、車のボディを彩っていった。文字(Letterboy)、イラスト(Jerry Ukai)、パターン(Bob Foundation)という同じように見えて異なるジャンルの才能がバランス良く協業することで、新しい表現を追求した。
— Paper Theatre 「mt」のプロジェクトを手がけた際、どうすれば小さなサイズにマスキングテープに、来場者の意識がフォーカスするだろうか。考えた末に、辿りついたのが、劇場の舞台のなかにテープを置くことだった。白い紙に緞帳や袖幕をはじめ、クラシカルな舞台装飾装飾を描き、模型づくりの要領で組み立て、そのなかに光が集中するような仕組みを作り出した。
— WRAPPING PAPER 活動当初から手がけ、のちにブランドDaily Bobの定番商品となったラッピングペーパー。あまりにもプロの技がすごいために、日本ではプレゼントのラッピングを自ら行う人は少ない。「たとえリンゴ一つでも、可愛い包装紙に包んでプレゼントされたら、とても嬉しいはず」。そう話すBob Foundationは、気軽に楽しく使えるラッピングペーパーをデザインし続けている。
— ROBERT 大きなプロダクトをつくりたいと考えていた2005年に手がけたコートハンガー。シャーロック・ホームズの小説のなかで、ホームズとワトソンが下宿先を管理する、ハドスン夫人が蝋人形を動かして家のなかに人がいるように見せるというストーリーにヒントを得て、機能的なホームプロダクトでありながら、防犯グッズとしても活用できるというユニークな発想を展開した。